医療現場でも使用される
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病院までの道のり

「すみません、帰ります」と直属の上司に告げ、(損壇した上司が話をしてくれたので私は帰りの準備をした)会社の外に出ました。空は青く、とてもすがすがしい日でした。それなのに、私は何でこんなに苦しいの?と、余計に悲しくなったのを覚えています。病院へ行こうと思ったのですが、「あ、保険証を持ってないや」と気がつき(以外に冷静だったのかしら・・・お金がないというのもあるな)、母に電話をしました。母が電話口に出た瞬間、涙があふれ、声にならなくなりました。「あのね、具合が悪くてね・・・」この程度しか話せませんでしたが、母は事情を察知してくれて、「病院いくの?」と聞いてくれました。「うん、でもね、保険証がないからね・・・」というと「持っていくよ」と言ってくれました。それを聞いて、「母が来てくれる」という思いでまた涙があふれました。ところが、母が「あ、洗濯機回したばっかりだわ〜、これ止まって(洗濯物を)干したら行くねー」と軽やかに母。本当はすんごく不安になるんでしょうけれど、その一言が「意外に私たいしたことないのかも」と思わせてくれ、がんばって電車にも乗り、病院までたどり着くことができました。
電車がホームに来たとき、1台目は乗れませんでした。人が多く、足が電車に向かわなかったのです。ところが、通勤ラッシュも過ぎていたこともあり、次の電車は人が少なく、次の電車には思い切って乗ることができました。「だめだったら降りよう」とあきらめたのがよかったのかもしれません。病院へ行けば、母がいてくれるという安心感もあったのかもしれません。席は空いていなかったので、ドアの近くに立ち、目を瞑り、呼吸に集中しました。駅を越すごとに「大丈夫、私、よくがんばってる」と自分をほめながら、一駅一駅を通過したのを覚えています。そして、なんとか、病院にたどり着くことができました。